ミステリの女王と言われるアガサ・クリスティー。
名前は聞いたことあるけど、読んだことないな。
ミステリーはあんまり読まない。
何冊か読んだけど、ほかにオススメないかな?
そんな方々に読んでいただきたい本を本日ご紹介します。
私も今日ご紹介する本に出会うまでは、一度も読んだことがありませんでした。
もちろん、とても有名なのでタイトルだけは知っていましたが。
ずっと気になってはいたのですが、正直どれから読んでいいのかわからず後回しにしていました。
そんな時に出会ったのが、『アガサ・クリスティー完全攻略【決定版】』で
す。
アガサ・クリスティー完全攻略【決定版】
著者:霜月 蒼 出版社:早川書房
とても有名な『そして誰もいなくなった』や『オリエント急行の殺人』ではなく、アガサ・クリスティー本人の本ではありません。
しかし、この本をきっかけに見事どっぷりクリスティーファンになるかもしれませんよ。
おすすめポイント
• アガサ・クリスティーの全作品を網羅
• おすすめ度を星の数で評価されているので選びやすい
• 本のあらすじだけではなく、クリスティー本人のことを知ることができる
• どういった読み方をすればいいのか、ということまで書かれている
アガサ・クリスティーを完全に未読の方であれば、どの作品から読めばいいのか明確にしてくれます。
あらすじを読んで、さらに本書の書評を読んで気にいればその作品を読んでみる。
ただ、ここで一つ問題があります。
それは、『どれも魅力的で選べない』ことです。
紹介されている本は100冊あり、星5の作品だけでも14冊。
ちなみに、『そして誰もいなくなった』と『オリエント急行の殺人』ですら、星4の評価なんです。
例え星が3とか4でも、書評を読むだけで興味が湧いて読みたくなってしまうのです。
最初の一冊を選ぶのは難しいかもしれませんが、本書を読まずに選ぶよりは選書の仕方が変わると思います。
ちなみに、私の最初の一冊は、『春にして君を離れ』です。
最初の一冊に迷ったら(変化球)
アガサ・クリスティーといえば、『エルキュール・ポアロ』や『ミス・マープル』のシリーズが有名です。
しかし、あえてこの本を選んで大正解でした。
あらすじ
体調を崩した娘を見舞うため、バグダッドを訪れたジョーンは、貴国の途上で女学校時代の友人ブランチと邂逅する。
それぞれにいく先の違う2人は翌日に別れるが、ブランチのもたらしたひとことが、ジョーンのなかにひっかかりつづける。
そして荒天のために砂漠のなかの宿に足止めされたジョーンは、自分の人生と己自身の姿を見つめ直す。
裕福で穏やかな夫と、良き子どもたちに恵まれた人生の真実を。
あらすじだけでもすでに興味を惹かれますよね。
この作品には、殺人は起こらず、名探偵も登場せず、違法行為ですら起きないんです。
ミステリ初心者の方でも読みやすい内容なんですが、私はミステリよりも怖いと感じた一冊でした。
読む人によって、捉え方が変わるので、そこがまた面白いところだと感じています。
そんな作品が70年以上も前に書かれていても、現在でも全く古びていないことに驚きです。
まだ未読の方はぜひ、一度は手に取ってもらいたい一冊です!
すでに何冊か読んだことがある方へ
すでに読んでいる方でも、全て網羅している方以外は読む価値があると思います。
再び本書で既読作品の書評を読むのをおすすめします。
一度読んで内容は知っていたとしても、その作品が描かれた背景だったり、比較対象の別の作品があったり、クリスティー自身はこんな状況の中で執筆していたのか、という新しい面に触れることができます。
そうなると、再読したくなってしまうんですよね。まさに『沼』です。
ミステリ特有のトリックにも魅力を感じますが、『人間味があふれる』登場人物も欠かせない要素ですよね。
作品のファン、というよりも、アガサ・クリスティー本人のファンになるキッカケをくれた本です。
日常に少しの刺激が欲しい方は、ぜひ一度読んでみてください。

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