あなたが普段話す時に気をつけていることって何ですか?
仕事では、まず『結論から話す』ということを心がけている方が多いと感じます。
相手にとってわかりやすい言葉を使ったり、相手の表情や反応を見ながら話すことも気をつけるポイントだという方もいますよね。
対面で話す時は、言葉に加えて身振り手振りで伝えられるので、話がよくわからなくても「なんとなくこういうことが言いたいのかな?」と理解してもらえます。
リモートワークが増えて、実際に顔を合わせて話す機会が減り、実際に会ってもマスクをしているのでイマイチ表情がわからずコミュニケーションがきちんとできているか不安に思うことがありませんか?
言葉以外で補えていたことが、現在ではむずかしくなってきていると感じている方もいるかもしれません。
実際に私も、リモートワークをしていた時はコミュニケーション不足を感じていました。
オンラインでミーティングや会議をするたびに、発言のタイミングや場の空気が掴みにくく、結局後から聞きやすい人に聞いて理解するというテンポの悪いことを繰り返していました。
こんな時代だからこそ、言葉でしっかりと相手に伝えるというコミュニケーション方法をしっかり身につける必要があります。
数年前に話題になった『1分で話せ』という本をご存知でしょうか?
大事なことをシンプルに簡潔に相手に伝える方法を、この一冊で学ぶことができます。
私も本書を読み、当時はどう実践すればいいか四苦八苦したのを今でも覚えています。
とても良書なのですが、私みたいに要領の悪いタイプは『なるほど!そういうことか!』と理解できても、実践がうまくできなくて正直なところきちんと活かせていませんでした。
頭では理解していても、職場での応用がうまくできなかった人。
大丈夫です。
そのお悩みを解決できる本をご紹介します。
1分で話せ②超実践編
世界のトップが絶賛した即座に考えが“まとまる““伝わる“すごい技術
著者:伊藤 洋一 出版社:SBクリエイティブ
あの『1分で話せ』の続刊、実際にすぐに使える方法が様々なパターンで知ることができます。
『1分で話せ』を持っている方は、もう一度読んでから本書に手をつけるとより理解が深まること間違いなしです!
もし前作を読まれていない方であれば、本書のみでも十分わかりやすく書かれていますが、できれば前作で基本を知った後に本書を読むと、さらにわかりやすいと思います。
1. 1分で話すためのピラミッド
2. ピラミッドで考えればコミュニケーションはわかりやすくなる
3. 実践編「伝える」基本
4. 実践!説得・提案・プレゼンのルール
5. 実践!説明のルール
6. 実践!交渉のルール
7. 実践!会議・議論・ディスカッションのルール
8. 身の回りの「伝わらない」をなくす
9. ピラミッドから資料・文章を作る
「話がわからない」と思われる理由
タイトルにもありますが、話が伝わらない理由は『結論がない』ことが原因だと本書では書かれています。
そもそも前作『1分で話せ』にて書かれていたのですが、『人は相手の話を80%は聞いていない』という事実があります。
ということは、伝えたいことの2割しか聞いてもらえないということです。
その2割をしっかりと伝えるためには、1番大切な『結論』が明確でないと「で、何が言いたいの?」となってしまいます。
「話がわからない」と思われる原因
↓
「結論がない」
↓
<考えられる理由>
• 悩んでいて結論が出ない状態
• 『情報』を見るだけで『考える』ことができていない状態
(『考える』=『結論を出す行為』)
• どういう判断軸に基づいて考えたらいいのかわかっていない状態
悩んでいて結論が出ないまま組み立ててしまっていませんか?
情報を集めたけど、それを眺めるだけで『考える』行為ができていますか?
自分の軸を持って考えていますか?
私はどれもできていませんでした。
本書の基本は『結論→根拠→事実(事例)』のピラミッド型を元に、話を組み立て相手に伝える方法を教えてくれます。
そして、考え始める順番も『結論』から『根拠』を出し、それを補うために『事実(事例)』をあげていくという方法です。
『結論』がきちんとあれば「〇〇がいいと思います。理由は〇〇だからです」とわかりやすく相手に伝えることができます。
この『結論がない』状態は、「〇〇がいいと思います。でも〇〇はこうだったので、△△はこうですが、」と、ダラダラと話してしまいがちです。
「で、結局何が言いたいの?」と相手が困惑してしまいます。
私も前作で実践して失敗したのは、この『結論』の部分がきちんと明確になっていなかったり、考える時の軸の部分がブレてしまっていることが原因でした。
そんな状態で相手に理解してもらおうと思っていたなんて傲慢だったとさえ思います。
「わかりますか?」はやめよう
プレゼンをしている時、会議をしている時、自分発信で話を進めているときに、相手に理解してもらえているか不安になることはありませんか?
理解してもらえているかわからず、相手に「わかりますか?」と聞いてしまっていませんか?
私も接客業を長いことしているので、お客様に対しての言葉遣いはかなり失敗を重ね学んできました。
この「わかりますか?」という言葉。
人によっては不快にさせてしまうワードなんです。
どうにも上から目線な言葉に受け取られてしまうことがあるんですよね。
そんなつもりは全くないのに、「バカにしているのか!」と思われる。
本書ではそういう時に、『わかりにくい話をしちゃいました』とへりくだるといいと書かれていました。
本当にその通りで、私も接客時に「わかりにくい話をしてしまってすみません。説明がわかりにくいところはありませんでしたか?」と聞くようにしていました。
これが意外とむずかしいですよね。
マスクをしていて表情もわかりにくい状況だからこそ、しっかりと言葉で伝えることが大切です。
『1分で話せ』はロジック(左脳)
『1分で話せ②』はイメージ(右脳)
前作で基本の構造を知り、本書では実際にその構造を使って日常使いをするための方法がパターン別に盛り沢山で書かれています。
自分が伝える場合、相手の話を理解する場合、質問をする・される場合、プレゼンの資料や文章を作成する場合、どんなビジネスシーンでも役立つのが本書でおすすめされている『ピラミッド』の考え方です。
ロジカル系の本を読めばよく出てくるピラミッドですが、本書は『結論』から導くので、『質とスピード』が求められる現代において、とてもマッチしている方法です。
もちろん、注意書きとして『唯我独尊の思考』『確証バイアス』などの思考の偏りはありますが、早い段階でそのピラミッドを作り、チームで共有し意見を出し合いさらにいいものを作る土台になります。
プライベートでも、この力を身につけていれば『ただ話をしたい』のか『解決したい』のかがわかります。
ピラミッドを作ることに慣れていれば、話を聞きながら相手の言いたいことを組み立てて、求められていることが明確になります。
左脳型=聞く力(ピラミッドを一緒に作る)→解決してほしい
右脳型=聴く力(受けとめて共感することにフォーカス)→とにかく聴いてほしい
これがわかれば、むやみに相手を怒らせることも減るかもしれません。
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